第6章:クリエイティブ・エコノミーと地球の未来
アートやクリエイティブを日本の成長戦略として活かすために、アートマーケットやクリエイティブインダストリーのトレードの場「アート版SXSW」としてアートフェアやビジネスコンテストなどを開催します。 建築家・黒川紀章氏が設計した大阪府立国際会議場を舞台に、持続可能なアート・フェスティバルに発展させることを目標に、本芸術祭を通じて人類や地球の未来を考えるために超学際的なシンポジウムを大学や研究機関と共に実施します。
シンポジウム「Study × PLAS Meeting:アート&インパクト、我々(地球)はどこへ行くのか」
VUCA(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性)の時代といわれる昨今、効率化やデザインシンキングなど論理的思考、資本主義の限界が指摘されており、政治やビジネス、アカデミックなどの領域においてもエグゼクティブには未来を見通し思い描く VISON を持つビジョナリーが強く求められています。本シンポジウムでは、アートやサイエンスのみならず、テクノロジー、人類学など分断された叡智を再集結させ、超学際的に地球レベルで未来社会を考える機会を創出します。
日程:
2025年7月21日(月・祝)・7月22日(火)
会場:
大阪国際会議場(グランキューブ大阪)12F 特別会議場・10F 特設ステージ
大阪府大阪市北区中之島5丁目3-51
入場料:
入場には「アートフェアチケット」または「展覧会&アートフェアセットパス」が必要です。
【前売】一般3,000 円/学生2,500 円
【当日】一般3,500 円/学生3,000 円
※中学生以下無料
チケットの購入はこちら
アクセス方法:
・電車
- 京阪電車中之島線「中之島駅(大阪国際会議場)」2番出口すぐ
- JR大阪環状線「福島駅」より徒歩約15分
- JR東西線「新福島駅」3番出口より徒歩約10分
- 阪神本線「福島駅」3番出口より徒歩約10分
- 大阪メトロ「阿波座駅」中央線1号出口・千日前線9号出口より徒歩約15分
・バス
- 大阪メトロオンデマンドバス「堂島大橋70・30」すぐ
- 大阪シティバス「堂島大橋」すぐ
- 中之島ループバス・ふらら「リーガロイヤルホテル・大阪国際会議場前」すぐ
お問い合わせ:
大阪関西国際芸術祭事務局(株式会社アートローグ)
study@artlogue.org
主催:
大阪関西国際芸術祭実行委員会(株式会社アートローグ内)
共催:
総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター(地球研UJES)、いのち会議、大阪大学先導的学際研究機構『新たな防災』を軸とした命を大切にする未来社会研究部門(New-POD)、国立民族学博物館、大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)
Program
プログラム
7月21日 (月・祝)
―12階シンポジウム会場―
9:45-9:55【オープニング・パフォーマンス】
笹岡隆甫(華道「未生流笹岡」家元)
9:55-10:00【開会のご挨拶】
鈴木大輔(Study 総合プロデューサー、大阪大学SSI招へい研究員)
10:00-11:00【オープニングトーク】
山極寿一(地球環境学研究所 所長)
11:15-12:15【セッション1】
「夢洲を未来を描くあたらしいアートのキャンバスに」
ファシリテーター:鈴木大輔
登壇者:
嘉田由紀子(参議院議員、前滋賀県知事)
竹村景子(大阪大学 理事、副学長)
畑 祥雄(写真家・大阪国際メディア図書館 館長)
13:00-14:30【セッション2】
「稀代の探検家・冒険家から現代人に問う
Innocent/Innocence あなたは何を知っているか?」
ファシリテーター:
礒貝日月(株式会社清水弘文堂書房社主)
登壇者:
角幡唯介(作家、探検家)
荻田泰永(北極冒険家)
14:45-16:15【セッション3】
「アート&カルチャーで地域文脈を育む、新たな防災のかたちとは」
ファシリテーター:
松本文子(大阪大学 特任准教授、国立民族学博物館 共同研究員、Study コ・メディアトゥール)
登壇者:
木多道宏(大阪大学総長補佐・SSI副長・New-POD部門長・工学研究科 教授)
日髙真吾(国立民族学博物館 教授、みんぱく創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会」実行委員長)
檜皮一彦(アーティスト)
16:30-18:00【セッション4】
「あわいのいのち 冥途の土産」
ファシリテーター:
吉川成美(総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター長・特任教授)
登壇者:
石垣昭子(染織家・紅露工房)
しんめいP(『自分とか、ないから。』著者)
村上泰教(日切大師弘元寺住職、石鎚山真言宗総本山・極楽寺教学部長、総合地球環境学研究所 客員准教授)
―10階ホワイエ特設ステージ―
12:00-13:00【ギャラリートーク】
Gomeisa GALLERY
14:00-15:00【インドネシアデー第一部】
「伝統から着想を得たグローバルな展開:世界の舞台で輝くインドネシア現代アート」
レブ・クロル( Nuanu Creative City CEO)
ケルサン・ドルマ(Art & Bali プロジェクトディレクター、Nuanu Creative City 広報・特別アートプロジェクト担当ディレクター)
モナ・リエム(Connected Art Platform 最高経営責任者、Terra Nexus at Art & Bali キュレーター)
墨屋宏明(アートプロデューサー ・アートアドバイザー DART / 大阪関西国際芸術祭コミュニケーションズ・ディレクター)
15:10-16:10【インドネシアデー第二部】
「飛躍するインドネシアの現代アート ― 来日アーティスト、M・ルガス・シラブスの作品の魅力から広がる、インドネシアと日本、そしてアジアがもつアート作品の力」
M・ルガス・シラブス(アーティスト)
モナ・リエム
是川泰之(MISSAO株式会社 代表取締役社長)
墨屋宏明
16:40-17:40【YouTube公開収録】
「若き文化人と学ぶ『上方学』ー 世界の伊藤若冲ー」
太田梨紗子(日本美術史研究者)
鈴木大輔
7月22日(火)
―12階シンポジウム会場―
10:30-10:40【主催者ご挨拶】
鈴木大輔(Study 総合プロデューサー・大阪大学SSI招へい研究員)
10:45-12:15【セッション5】
「日韓の文化交流のこれまでとこれから-コリアンタウンから韓国ドラマまで」
ファシリテーター:
松本文子( 大阪大学 特任准教授、国立民族学博物館 共同研究員、Study コ・メディアトゥール)
登壇者:
金 徳祐(大阪大学 工学研究科 助教)
諸 昭喜(国立民族学博物館 准教授)
朴 玄淳(建築家)
12:30-13:15【セッション6】
「Korea&Japan Contemporary Art(韓国と日本の現代アートについて)」
登壇者:
キム・ジフン(アーティスト、檀国大学校助教授)
坂上義太郎(美術評論家、伊丹市立美術館元館長)
13:15-13:30 いのち会議の取り組みについて
堂目卓生(大阪大学総長補佐・SSI長・経済学研究科 名誉教授)
13:30-15:00【セッション7】
「AIとコンパッション── 先端技術からデザインするいのちの輝き」
ファシリテーター:堂目卓生
登壇者:
高田恵美(エンジニア/ GROOVE X)
吉川泰三(IEE Robotics and Automation Society Human Movement Understanding Chair)
15:15-16:45【セッション8】
「まなざしとの出会い、あなたはいつ出会うのか?」
ファシリテーター:
阿部健一(総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター 客員教授)
登壇者:
川瀬 慈(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 教授)
ハナムラ チカヒロ(ランドスケープアーティスト、大阪公立大学現代システム科学研究科准教授)
金セッピョル(甲南大学文学部社会学科講師)
17:00-18:00【セッション9】
「雲孫 and 7th generation ──われわれはこの地球を子どもたちから借りている」
ファシリテーター:松本文子
登壇者:
塩瀬隆之(京都大学 総合博物館 准教授)
藪本雄登(プロダクション・ゾミア代表)
鈴木大輔
―10階ホワイエ特設ステージ―
13:30-14:30「文化芸術は人間だけのものか〜25年後の未来に向けて〜」
佐久間洋司(キュレーター)
太田梨紗子(日本美術史研究者)
15:00-16:00「なぜ人々はSXSWに熱狂するのか──未来を体感する場所、その理由」
宮川麻衣子(VISIONGRAPH Inc.・未来予報株式会社 代表取締役・Futurist・SXSW Japan 代表)
7月23日(水)
Speakers
登壇者のご紹介
山極 壽一 氏
〈オープニングトーク〉
総合地球環境学研究所 所長
1952 年東京都生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。ルワンダ共和国カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター研究員、京都大学霊長類研究所助手、京都大学大学院理学研究科助教授、同教授、同研究科長・理学部長を経て、2020 年まで第 26 代京都大学総長。人類進化論専攻。
屋久島で野生ニホンザル、アフリカ各地で野生ゴリラの社会生態学的研究に従事。日本霊長類学会会長、国際霊長類学会会長、日本学術会議会長、総合科学技術・イノベーション会議議員を歴任。
現在、総合地球環境学研究所 所長、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)シニアアドバイザーを務める。南方熊楠賞、アカデミア賞受賞。著書に『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』(2020 年、家の光協会)、『スマホを捨てたい子どもたち-野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』(2020年、ポプラ新書)、『京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと』(2021年、朝日新書)、『猿声人語』(2022年、青土社)、『共感革命-社交する人類の進化と未来』(2023年、河出新書)、『森の声、ゴリラの目-人類の本質を未来につなぐ』(2024年、小学館新書)、『争いばかりの人間たちへ ゴリラの国から』(2024年、毎日新聞出版)、『老いの思考法』(2025年、文藝春秋)など多数。
鈴木 大輔 氏
株式会社アートローグ 代表取締役CEO
Study : 大阪関西国際芸術祭 総合プロデューサー
大阪大学SSI招へい研究員
株式会社アートローグ 代表取締役CEO、Study : 大阪関西国際芸術祭 総合プロデューサー。
1977年11月3日文化の日生まれ。大阪市立大学都市研究プラザのグローバルCOEに於ける研究プロジェクトを経て起業。2014年グッドデザイン賞受賞、2015年度 京都大学GTEPプログラム(文科省)ファイナリスト、2016年ミライノピッチ(ビジネスコンテスト:総務省近畿総合通信局)においてグローバルイノベーションに値するOIH賞を受賞。
2025年の大阪・関西万博を機に世界最大規模の「大阪関西国際芸術祭」を創出することを目指し、2022年より「Study : 大阪関西国際芸術祭」を開催。
吉川 成美 氏
総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター
センター長・特任教授
農業経済学博士
総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター長・特任教授(農業経済学博士)
野菜の原産地での調査を通じ、伝統的農業技術に新たな価値を見出し、参加し合える農業への実践的研究を展開。CSA(地域支援型農業)の国際ネットワークにも関わり、農と食をつなぐ活動を推進。アジア10大学との連携を通じた環境教育や、「心を耕す」教育プログラムの設計・実施にも携わる。県立広島大学では地域資源マネジメントを担当し、平和経営学プロジェクト研究センター長を務める。近年は「生態倫理」や「環境日本学」の構築・普及に尽力。
堂目 卓生 氏
大阪大学総長補佐
社会ソリューションイニシアティブ長
「いのち会議」事業実行委員会委員長
木多 道宏 氏
大阪大学 総長補佐
大学院工学研究科 教授
New-POD部門長
SSI副長
松本 文子 氏
大阪大学 大学院工学研究科 特任准教授
国立民族学博物館 共同研究員
一般社団法人 workshop space Apprendre代表理事
Study コ・メディアトゥール
博士(地球環境学)。立命館大学「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」PDフェロー、神戸大学先端融合研究環助教、大阪大学COデザインセンター特任助教等を経て、2022年より国立民族学博物館の社会連携、大阪大学先導的学際研究機構「『新たな防災』を軸とした命を大切にする未来社会研究部門」の運営に携わる。アートプロジェクトについて、ソーシャル・キャピタル、創造性からアプローチした効果測定を研究。
また、一般社団法人Workshop space Apprendreの代表として、アートとサイエンスをテーマとしたワークショップを実施している。
日髙 真吾 氏
国立民族学博物館教授
みんぱく創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会」実行委員長
元興寺文化財研究所研究員を経て、2002年より現職。博士(文学)。民俗文化財の保存修復方法や博物館における資料保存に関する研究をおこなう。主な著書、編著書に、『女乗物―その発生経緯と装飾性』(東海大学出版会 2008年)、『博物館への挑戦-何がどこまでできたのか』(三好企画 2008年 園田直子と共編)、『記憶をつなぐ―津波災害と文化遺産』(千里文化財団 2012年)、『災害と文化財―ある文化財科学者の視点から』(千里文化財団 2015年)、『継承される地域文化-災害復興から社会創発へ』(臨川書店 2021年)がある。
太田 梨紗子 氏
日本美術史研究者
元・京都市京セラ美術館事業企画推進室プログラムアシスタント。神戸大学大学院修士課程修了。博士課程在籍。専門分野は近世・近代京都画壇で特に伊藤若冲や甲斐荘楠音といった工芸分野と関連のある画家を研究する。有職菓子御調進所老松・4代目当主太田宗達の長女。
佐久間 洋司 氏
キュレーター
大阪大学社会ソリューションイニシアティブ 特任研究員
2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会 ディレクター
1996年生まれ。大阪大学ではバーチャルビーイングや未来社会デザインの研究に取り組む。2025年大阪・関西万博では大阪ヘルスケアパビリオンのディレクターとして「未来のバーチャルビーイング」を展示予定。大阪大学と科学技術振興機構の共同研究プロジェクトである未来社会デザインに係る調査研究の研究代表者も務める。2021年にはムーンショット型研究開発事業の調査研究でチームリーダーを務めた。現在、大阪商工会議所 未来社会創成委員会 座長、人工知能学会 未来世代学会タスクフォース 委員長、日本SF作家クラブ会員ほか。2022年に日本オープンイノベーション大賞文部科学大臣賞を受賞、2023年にForbes JAPAN 30 UNDER 30に選出。
村上 泰教 氏
日切大師弘元寺住職
石鎚山真言宗総本山・極楽寺教学部長
総合地球環境学研究所 客員准教授
100年の歴史を持つ相談寺に育ち、幼少期から「すべての人の苦に向き合う」ことが人生のテーマであると考え、現在までに約2万件の相談に応じている。2000年より泉涌寺、醍醐寺で修行。断食七日間不断護摩や焼八千枚護摩など成満。また臨床宗教家として、患者と医療従事者の悩みに寄り添い、地域医療と寺社を繋ぐ活動・研究に従事。修験道と死生観、環境共生の思考法などから環境日本学を研究中。大学・企業・医療機関などで講義・講演多数。
礒貝 日月 氏
株式会社清水弘文堂書房社主
1980年、東京生まれ。(株)清水弘文堂書房社主。2021年4月より県立広島大学大学院経営管理研究科(通称HBMS)専任講師。学生時代は文化人類学を専攻し、カナダ北極圏ヌナブト準州でのフィールドワークが原点。著書に『ヌナブト 上下巻:イヌイットの国その日その日 テーマ探しの旅』 、 『蒼いお尻のぼくときみ。 カナダ極北のイヌイット 内なる心の旅』、編著に『北の国へ!!-NUNAVUT HANDBOOK』がある。慶應義塾大学塾長奨励賞、「第3回カナダ・メディア賞」大賞を受賞。
アサヒグループホールディングス株式会社との協働出版プロジェクトである「アサヒ・エコ・ブックス」のプロデューサーなどを務めた。担当作品は角幡唯介著『狩りの思考法』など多数。
荻田 泰永 氏
北極冒険家
2000年よりカナダ北極圏やグリーンランド、北極海、南極大陸にて主に単独徒歩による冒険を実施。これまで南北両極地を1万キロ以上踏破。2016年にはカナダからグリーンランドそれぞれの最北の集落を繋ぐルートを単独踏破(世界初)、2018年には無補給単独徒歩により南極点に到達(日本人初)
第22回植村直己冒険賞受賞。著書「考える脚」が第9回梅棹忠夫山と探検文学賞受賞。井上奈奈との共著「PIHOTEK 北極を風と歩く」が第28回日本絵本賞大賞、第56回造本装幀コンクールにて日本書籍出版協会理事長賞受賞。著作は他に「北極男」「君はなぜ北極を歩かないのか」など。
2021年より神奈川県大和市にて、書店「冒険研究所書店」を営む。
角幡 唯介 氏
作家、探検家
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇での長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞など。近著に『狩りの思考法』、『書くことの不純』、『地図なき山』。
宮川 麻衣子 氏
VISIONGRAPH Inc.
未来予報株式会社 代表取締役
Futurist SXSW Japan 代表
未来像<HOPE>をデザインするVISIONGRAPH Inc. / 未来予報株式会社 代表取締役。SXSW Japan代表。慶應義塾大学卒。2012年からSXSWを分析・発信し、未来予報をテーマにリサーチ・コンセプト設計・講演を展開。2016年に企業、2019年にSXSW Japan Office設立。著書『10年後の働き方』はAmazonベストセラーに。SXSW2020 / 2022オフィシャルスピーカー他講演多数。
しんめいP 氏
『自分とか、ないから。』著者
1988年大阪府生まれ。東京大学法学部を卒業後、大手IT企業に入社するもすぐに辞職。鹿児島県長島町に移住し教育事業に取組むも撤退。一念発起でピン芸人を志し「R-1グランプリ」に出場するも1回戦敗退。無職になって帰郷。“ひきこもり生活”のなかで東洋哲学と出会い衝撃を受ける。
鈴木大拙氏、井筒俊彦氏、梅原猛氏はじめ様々な東洋哲学本を読み、心情を交えて綴ったブログ記事が話題となり、2024年、書籍『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』を出版。
石垣 昭子 氏
染織家・紅露工房
1938年、沖縄県竹富島生まれ。女子美術大学短期大学部服飾科卒業。京都で志村ふくみ氏に師事し、1980年 西表島にて夫の石垣金星氏と共に紅露工房を開設。 途絶えていた島の染織を掘り起こし、伝統的な染織品や祭事・行事の衣装の復元に努める。 1998年 テキスタイルデザイナーの真木千秋、服飾デザイナーの真砂三千代とコラボレーションブランド「真南風(マーパイ)」を発表。1999年 ニューヨーク近代美術館(MOMA)「現代日本のテキスタイル展」に出展。沖縄、東京、インド、台湾などで「真南風」をアジアの布として発信。
西表島の自然と共にある暮らしと仕事が注目され、「地球交響曲第五番」(2004年)「AU FIL DU MONDE -JAPON-」(2017年)、「生生流転」(2021年)、「春風夏雨」(2025年)など数々のドキュメンタリー映画にも出演している。
高田 恵美 氏
エンジニア/GROOVE X
1980年生まれ。電気通信大学知能機械工学科卒、同大学院情報システム学研究科修了。博士(工学)。2009年4月より(株)SCREENホールディングスにてインクジェット研究に従事。2015年から約2年間、南米や南極、欧州を旅。2016年よりGROOVE X(株)にてLOVOTの開発に従事。ロボットへの愛着とオーナー行動の関連性の研究、LOVOTの機能評価・改善、内部冷却と表面温かさを両立する構造と制御の開発、サーボ開発などを担当。
吉川 泰三 氏
ロボットエンジニア、工学博士
IEEE Robotics and Automation Society Human Movement Understanding Chair
ヒューマノイドロボットの全身コンプライアンス制御を専門とするロボット工学者。現在は本田技術研究所 先端技術研究所にて、次世代ロボティクスの研究開発に従事している。早稲田大学大学院修了後、日立製作所を経て本田技研工業に入社。スタンフォード大学ではOussama Khatib教授のもと、ASIMOを用いた人間協調型ロボット制御の研究に長年取り組み、Eng.D 工学博士を取得した。ヒューマノイドロボットの安全かつ柔軟な動作制御技術の確立を進めてきた。近年は、人の歩行支援や遠隔操作ロボティクス、ヒューマンモーション理解に基づくAI制御技術の開発にも注力している。また、IEEE Robotics and Automation SocietyのHuman Movement Understanding技術委員会にて共同議長を務め、ワークショップ開催等、国際的な研究ネットワークの構築にも貢献している。
嘉田 由紀子 氏
参議院議員、前滋賀県知事
竹村 景子 氏
大阪大学 理事・副学長・大学院人文学研究科 外国学専攻 教授
畑 祥雄 氏
写真家
大阪国際メディア図書館 館長
主な作品・個展・写真集に、改良ニワトリの一生を写した《HANAKO》(ロッテルダムフォトビエンナーレ個展招待、京都国立近代美術館蔵)や1970年万博のパビリオン群の跡地に創られた人工の森《奇跡の森EXPO’70》があり、「シャモとレンコン畑」で京都国際映画祭ハイビジョンフェスタのグランプリ受賞。花博写真美術館や山沢栄子の展覧会と東松照明の写真集&展覧会、様々な映像番組もプロデュース。咲くやこの花賞受賞、日本写真家協会(JPS)会員。成安造形大学大学と関西学院大学の教授を歴任。
檜皮 一彦 氏
アーティスト
大阪府出身。
身体性をテーマに、映像作品やパフォーマンス、自身も移動に用いる車いすを素材にしたインスタレーション作品《HIWADROME》シリーズをファーストラインとして展開。
また、旅やワークショップ、建築への介入を通じて、モビリティやアクセシビリティを考察・提案するプロジェクト《walkingpractice™》、車いす編み機による路面レコーディングプロジェクト《TRAIL by walkingpractice™》、さらに《Electric wheelchair sound generator》を用いたノイズサウンドギグなどを展開している。
阿部 健一 氏
総合地球環境学研究所上廣環境日本学センター 客員教授
京都大学東南アジア研究センター、国立民族学博物館等を経て総合地球環境学研究所・名誉教授。令和6年4月1日から寄付講座『環境日本学』を担当。
長く東南アジア・中国での森林・農村調査を続けてきた。自然と人の関係がいびつにゆがんできたのが環境問題の根底との考えから、環境学に転じる。近年は、日本の農村地域での調査も増えてきている。
世界水フォーラムにおいて2003年から2021年まで、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)とともに「水と文化多様性」のセッションコーディネーターをつとめ、2015年には専門委員としてFAO(国際連合食糧農業機関)の世界農業遺産の制度設計にも関わった。
川瀬 慈 氏
国立民族学博物館 教授
金 徳祐 氏
大阪大学大学院 工学研究科 助教
塩瀬 隆之 氏
京都大学 総合博物館 准教授
朴 玄淳 氏
建築家
1978年、川崎市生まれ。弘益大学(ホンデ)建築学科卒業後、ミラノ工科大学建築学部修士課程を修了し、日建設計に入社。熊本駅ビル「AMUPLAZA熊本」などの設計に携わる。
独立後は、鹿児島・妙見温泉の宿「雅叙苑」の客室改装、熊本空港のカフェ「珈琲回廊」や、東京都内の新築木造住宅など、幅広いプロジェクトを手がける。
現在は、東京・港区高輪の歴史あるメリーロード高輪商店街に、一級建築士事務所「LaundryRice(LaundryRice Architects)」を構え、活動中。
事務所内では「LaundryRice/cafe」も運営し、地域に根ざしたコミュニティ活動にも取り組んでいる。
ハナムラ チカヒロ 氏
ランドスケープアーティスト
大阪公立大学 准教授
1976年生まれ。専門はトランスケープ論とネイチャーエンゲイジドアート。博士号を修めた生命環境科学分野のランドスケープデザインと、教鞭を取った臨床哲学のコミュニケーションデザインをベースにしたトランスケープ論を元に、環境芸術・空間アートの制作から映像や舞台などで役者として演劇パフォーマンスなども行う。大規模病院の入院患者に向けた霧とシャボン玉のインスタレーション「霧はれて光きたる春」で第1回日本空間デザイン大賞・日本経済新聞社賞受賞。監督として製作した映像「Seeing Differently」では2020年に欧州の4つの映画祭で受賞する。その他、バングラデシュの貧困コミュニティのための彫刻堤防などの制作、美術館での空間インスタレーション、世界各地の聖地のデザインフィールドワーク、街中での状況パフォーマンスなど領域横断的な研究と表現活動を行う。現職の現代システム科学域で大学生の指導に当たりつつ、小中高の十代を対象に社会の当たり前を見直す対話の場である「ヒトの学校」を主宰する。主著に『まなざしのデザイン』(2017年、NTT出版、日本造園学会賞)などがあり、またコロナ後の社会を分析した『まなざしの革命』(2022年、河出書房新社)と合わせて中高大の入試問題で多数採用されている。この度は10年来、ヴィパッサナー瞑想の指導を受けたアルボムッレ・スマナサーラ長老との対談本『慈しみ主義』を出版し、宗教学者鎌田東二氏との共著『ヒューマンスケールを超えて わたし・聖地・地球』(2020年、ぶねうま舎)以来の共著となる。
藪本 雄登 氏
プロダクション・ゾミア代表
紀南アートウィーク
笹岡 隆甫 氏
〈オープニング・パフォーマンス〉
華道「未生流笹岡」家元
1974年京都生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。3歳より祖父である二代家元笹岡勲甫の指導を受け、2011年、三代家元を継承。舞台芸術としてのいけばなの可能性を追求し、日本-スイス 国交樹立150周年記念式典をはじめ、海外での公式行事でも、いけばなパフォーマンスを披露。2016年には、G7伊勢志摩サミットの会場装花を担当。東京2020オリンピック聖火リレーでは、京都府の最終ランナーを務めた。2024年、文部科学大臣より地方教育行政功労者表彰を受賞。主著に『いけばな』(新潮新書)。
華道「未生流笹岡」家元。京都ノートルダム女子大学客員教授。大正大学客員教授。京都市教育委員会委員。京都市の「DO YOU KYOTO?」大使として環境破壊防止を呼びかけている。
諸 昭喜 氏
国立民族学博物館 准教授
キム・ジフン 氏
アーティスト
檀国大学校助教授
坂上義太郎 氏
美術評論家
伊丹市立美術館元館長
金セッピョル 氏
甲南大学文学部社会学科講師
韓国放送公社(KBS)勤務後、2008年から日本に留学。 総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了、博士(文学、2016年)。専門は文化人類学、葬儀研究、映像人類学。 2017年から総合地球環境学研究所に所属し、映像を媒介とした人文知コミュニケーションや、人類学とアートの協働の可能性を探る研究活動を行う。著書に『現代日本における自然葬の民族誌』(2019、刀水書房)、アーティスト・地主麻衣子氏との共編著に『葬いとカメラ』(2021、左右社)など。2024年には「『死を肖像する』鄭梨愛 × 金セッピョル~文化人類学とアートの協働がひらく地平」(UMU)展示を行うなど、アーティスト・鄭梨愛氏とともに、死と葬儀というテーマーをめぐる研究活動を展開中。
是川 泰之 氏
MISSAO株式会社 代表取締役社長
寺田倉庫株式会社 執行役員・TERRADA ART ASSIST 株式会社 代表取締役・横浜美術大学 プロジェクト准教授を経て、現在はMISSAO株式会社 代表取締役社長、PT MISSAO CORP INDONESIA (MISSAO 株式会社 グループ会社、インドネシア現地法人) CEOおよびIndonesia-Japan Art and Culture Exchange Association 会長。日本において長年にわたりアートに関わるビジネス(保管、輸送、修復など)に従事し、現在はインドネシアにおけるアートビジネスや藝術・文化交流事業に注力している。美術品の保管・輸送・修復などの専門的知見を活かし、インドネシアにおいて講演やコンサルティングも多数行なっており、インドネシア・日本両国間の藝術・文化の懸け橋として、意欲的かつ継続的に取り組みを進めている。
M・ルガス・シラブス 氏
現代美術アーティスト
1987年インドネシア生まれ。ジョグジャカルタのインドネシア芸術大学(Institut Seni Indonesia/ISI)で絵画を専攻し、学士号を取得。現在はジョグジャカルタを拠点に活動する現代美術家。現代社会やモダンなライフスタイルにおける矛盾や皮肉をテーマにした絵画や彫刻作品で広く知られている。彼の作品には、ポップカルチャー、メディア、テクノロジーのアイコンや物語が織り込まれており、それに個人的な記憶や民間伝承が重ね合わされている。彼はこれまでに、ドイツ・パッサウ、オーストラリア・ブリスベン、韓国、シンガポールなど、各国でアーティスト・イン・レジデンシー・プログラムに参加している。受賞歴としては、2009年のArtmajeur Art Award(銀賞)、ジャカルタのゲーテ・インスティトゥートによる「20 Best Comic Strip」選出、ならびにインドネシア国立博物館における「Portraits of Indonesia」にてセカンド・ヘリテージ賞を受賞している。さらに、パフォーマンスアートにも取り組んでおり、これを自身のマルチディシプリン(複合的表現)の一環として位置づけている。
ケルサン・ドルマ 氏
Art & Bali プロジェクトディレクター
Nuanu Creative City 広報・特別アートプロジェクト担当ディレクター
インド出身。広報・コミュニケーション分野で10年以上の経験を持つスペシャリスト。アート、文化、コミュニティに特化したプロジェクトを専門としている。現在は、インドネシア・バリ島を拠点に、創造都市Nuanu Creative City(ヌアヌ・クリエイティブ・シティ)のチームに所属。PRおよびメディア戦略の統括を担い、ブランドの核となる価値観とストーリーを一貫して発信している。また、バリ初となる国際アートフェア「Art & Bali」や、国際写真祭「FOTO Bali Festival」など、特別アートプロジェクトの企画・運営を主導。クリエイティブおよびカルチャー分野におけるNuanuのプレゼンス拡大に向け、戦略的なパートナーシップの構築にも尽力している。
モナ・リエム 氏
Connected Art Platform最高経営責任者
Terra Nexus at Art & Bali キュレーター
インドネシア出身のアートプレナー兼キュレーター。現在はスイスのバーデン在住。ビジュアルコミュニケーション、デザイン、マネジメントの分野で教育を受け、実務経験を積んだ彼女は、アートへの情熱から、英国王立写真協会、オックスフォード大学、ベルリン・ノード・センターで写真とアートのコースを学び、スイスのチューリッヒ芸術大学でキュレーションの修士号を取得。彼女がCEOを務めるConnected Art Platformは、アーティスト、イノベーター、そしてアート愛好家たちを国境を越えてつなぐグローバルなハブです。プラットフォームを通じて、コラボレーションを促進し、創造性を育み、地域および国際市場への扉を開くことで、アートと文化のダイナミックな世界で人々が活躍できるよう支援しています。これまでに10以上の国際芸術祭、30を超える展覧会やシンポジウムの企画・キュレーションを手がけ、6つの賞を受賞。多様性に関するコンペティションの審査員も歴任し、その活動は5言語にわたるメディアで紹介されています。クリエイティブ業界における豊富な経験を背景に、異分野をつなぎ、新たな才能を育み、多様なコミュニティの架け橋となる役割を果たしています。なお、2025年9月にはバリ島で初開催されるアートフェア「Art & Bali」において、キュレーターを務めており、今回、万博開催中の大阪で「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」および、併設フェア「Study × PLAS : Asia Art Fair」に参加するために、2025年7月20日から来日。
レブ・クロル 氏
Nuanu Creative City 最高経営責任者
「創造都市」Nuanu Creative City(ヌアヌ・クリエイティブ・シティ)創設者。教育、芸術文化、健康、エンターテインメント、そして自然と調和したライフスタイルのための多様なスペースを備え、クリエイターやリーダー、変革者たちが集う場となっている。2024年8月にはアジア最大級のクリプトおよびWeb3イベント「Coinfest Asia 2024」が開催され、7,000人超が来場。2025年9月にはアートフェア「Art & Bali」が予定されている。レブ・クロル氏は、IT、投資、起業の分野で豊富な経験を持ち、複数のスタートアップでリーダー職を歴任。なかでもAppCapital.vcではCEOおよびCSOとして、新興市場向けの定額制アプリの買収・開発を主導した。その活動は、クリエイティブエージェンシーやSaaS企業、世界最大の脱出ゲームネットワーク「Claustrophobia」にも広がる。イタリアでは教育特化型「Incantico」の開発を率い、CIS市場ではAIスマートデバイスのCMOも務めた。現在も複数のスタートアップでメンターや取締役として技術革新を支えている。Nuanuは、彼が構想する理想の創造都市であり、あらゆるアーティストに開かれた包摂的な空間として設計されている。「地元アーティストを含め、誰との協働も歓迎している。関心のある方はNuanuに連絡し、パートナーシップの可能性を話し合ってほしい」と語る。支援的で包括的なエコシステムを通じ、Nuanuを革新的な都市、創造の中心地へと育てることがレブ氏のビジョンである。多様なアイデアや表現を受け入れ、現代都市と伝統文化をつなぐ架け橋となることを彼は目指している。
墨屋 宏明 氏
アートプロデューサー ・アートアドバイザー DART
大阪関西国際芸術祭コミュニケーションズ・ディレクター
1971年 石川県創業の真田紐「織元すみや」の家に生まれる。野村総合研究所でコンサルティングや広報の業務を担い、 経済・科学・社会の多彩な先駆者が集う「NRI未来創発フォーラム」を企画。横浜トリエンナーレのボランティア活動を経て、アートの可能性に魅了され、横浜旧財務局跡地で「ハッチアート」や地域とアートを結ぶプロジェクトを主宰。アートフェア東京ではコミュニケーションズ統括ディレクターを務め、文化庁と連携しアート市場調査レポートを発信。2021年より、DART CEOとして企業・地域・個人のアート・アドバイザーの他、京都萬福寺アーティストインレジデンス・ディレクター(2023 迄)など、企業や地域・個人等へのアート活用を支援。2024年には「ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし」展をキュレーション。アートと社会をつなぐ活動を続けている。現在は鎌倉に住み、鎌倉に根ざした文化的活動の場づくりも行っている。