
【開催レポート】ヨーロッパ最先端のデジタルアートが大阪に集結
没入型アート展「EUROPEAN DIGITAL ART EXPERIENCE : THE IMMERSIVE IN OSAKA 2025」が開幕
~EUと共催、万博と連動した国際アートフェスティバルの注目展示~
2025年5月2日(金)、大阪・ベイエリアのアートスペース「CASO」にて、「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」の特別展「EUROPEAN DIGITAL ART EXPERIENCE : THE IMMERSIVE IN OSAKA 2025」が開幕しました。欧州連合(EU)と共催し、EUナショナルデー(5月9日)にあわせて、5月14日(水)までの期間限定で開催されています。
本展は、イタリア・フィレンツェを拠点に活躍するビジュアルアーティスト、Stefano FAKE(ステファノ・フェイク)氏がキュレーション。彼が設立したスタジオ「THE FAKE FACTORY」を中心に、ヨーロッパ各地から約20組のアーティストが集結し、光・音・映像を駆使した没入型のデジタルアート体験を届けています。
壁面・床面すべてを使ったダイナミックな映像演出や、インタラクティブに反応するインスタレーションが来場者の五感を刺激。観るだけではなく“感じる”“入り込む”アートとして、会場は多くの来場者で賑わいました。
会場内は光と映像に包まれた幻想的な空間に
会場内は、光と映像に包まれた幻想的な空間が広がり、訪れた人々が作品の一部となるような体験が随所で展開されています。
■360度に広がる映像空間:壁も床もスクリーンとなり、動きに合わせて映像が変化
■インタラクティブな光の演出:来場者の動きに反応して光が揺らぐ
■子どもから大人まで楽しめる空間:家族連れの姿も多く見られました
来場者からは「ヨーロッパの現代アートがここまで体験型だとは思わなかった」「写真より“体感”がすごい」といった声が寄せられ、SNSでも「#イマーシブアート大阪」での投稿が広がっています。
キュレーター Stefano FAKE氏 コメント紹介
Stefano FAKE氏は、キュレーターとして、ヨーロッパにおけるイマーシブアートの発展について、背景と展望の両面から語りました。
「イマーシブアートは1990年代後半、音楽フェスティバルの現場から始まりました。その広がりには、日本のテクノロジーが大きな役割を果たしてきました」と話し、音・光・空間体験の融合がヨーロッパの若者を中心に浸透していった経緯を振り返ります。
「現在では、クラシック作品を再構成するアプローチと、現代作家による完全なデジタル創作という、2つの軸で進化を続けています」
さらに、国際的な視点から日本のアーティストにも触れ、
「チームラボや池田亮司といった作家は、すでにヨーロッパでも広く知られています。だからこそ、次の世代の日本の若いアーティストたちをもっとヨーロッパに紹介していきたいのです」と語ります。「情報の壁はもはや存在しません。今は、国際交流にとって大きなチャンスの時代です」と、これからの広がりに対する期待も口にしました。
最後に、鑑賞者へのメッセージとして、「意味を理解しようとするよりも、まず“感じて”ほしい。空間に没入する中で生まれる個人的な感情こそが、イマーシブアートの本質です」と強調。アーティストとしての実感と未来への希望がにじむ言葉が、印象的に響いていました。
大阪関西国際芸術祭 総合プロデューサー・鈴木大輔氏 コメント紹介
鈴木大輔氏は、本芸術祭を「都市や社会とアートをつなぐプラットフォーム」として位置づけています。
「アートを通じて何が社会と接続できるのか。それは文化外交であり、都市ブランディングであり、若手アーティストの支援であり、そして新しい国際的な評価軸の構築です」
また、ロート製薬と共創した「Study:サイエンス・アートアワード」にも言及し、「メディアアートやバイオアート、テックアートなど、これまで評価が難しかった分野に対して、日本発の新しい基準を提示したい。国際的に通用するアワードを目指しています」と語りました。
さらに、EUとの連携を通じて「EU賞」の構想にも触れ、「一方通行ではない、双方向の評価の循環をつくっていきたい。展覧会を一過性のイベントで終わらせるのではなく、世界的なアートの流れの中にしっかりと組み込んでいくことが大切です」と意欲を見せていました。
展示は5月14日(水)まで開催
「EUROPEAN DIGITAL ART EXPERIENCE : THE IMMERSIVE IN OSAKA 2025」は、2025年5月14日(水)まで、大阪港エリア「SEASIDE STUDIO CASO」にて開催中です。
会場:SEASIDE STUDIO CASO(大阪府大阪市港区海岸通2丁目7−23)
期間:2025年5月2日(金)~14日(水)
主催:大阪関西国際芸術祭実行委員会 (株式会社アートローグ内)
共催:駐日欧州連合代表部 (EEAS) / 欧州連合 (EU)
協力:株式会社 大伸社ディライト
チケット購入・詳細はこちら:https://osaka-kansai.art/pages/exh-european
■「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」について
本芸術祭は、2025年4月11日(金)※から10月13日(月)まで開催する現代アートの国際フェスティバルです。大阪・関西万博の開催期間中、夢洲の万博会場をはじめ、安藤忠雄氏設計の大阪文化館・天保山、黒川紀章氏設計の大阪府立国際会議場(中之島)、さらに西成・船場エリア、70年万博開催の万博記念公園にある国立民族学博物館等の大阪を象徴する各地で展開されます。
2025年の4回目となる開催では、大阪・関西万博と大阪一帯をつなぐ役割を担う国際芸術祭として、国内外のアートプロジェクトを通じ、「アート×ヒト×社会の関係をStudyする芸術祭」として実施されます。本年は、文化芸術・ 経済活性化、そして社会課題の顕在化を意味する「ソーシャルインパクト」をテーマに開催する今回は、各会場ごとに6つの章に構成された展示が行われます。
■開催概要
名称:「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」
英語表記 Study: Osaka Kansai International Art Festival 2025
開催期間:2025年4月11日(金)〜10月13日(月)
会場:大阪・関西万博会場内 / 大阪文化館・天保山(旧サントリーミュージアム)・ベイエリア / 中之島エリア(大阪府立国際会議場)、船場エリア / 西成エリア / 大阪キタエリア / 国立民族学博物館(70年万博開催の万博記念公園)/ 松原市 ほか(2025年4月時点)
※プログラムや詳細は変更になる可能性があります。
【主催】
大阪関西国際芸術祭実行委員会(株式会社アートローグ内)
https://osaka-kansai.art/pages/summary#organization
総合プロデューサー:鈴木大輔(株式会社アートローグ 代表取締役CEO)
「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」チケット購入はこちら
https://osaka-kansai.art/pages/ticket
※本芸術祭のチケットでは、大阪・関西万博に入場できませんのでご注意ください。
・公式サイトおよびSNS
Study:大阪関西国際芸術祭 2025 公式HP:https://osaka-kansai.art/
Instagram:https://www.instagram.com/study_okiaf/
X(旧Twitter):https://x.com/study_OKIAF
Facebook:https://www.facebook.com/StudyOKIAF/
LINE公式アカウント:https://lin.ee/YRCAlUD
■会社概要
株式会社 ARTLOGUE(株式会社アートローグ)
・代表者:株式会社アートローグ 代表取締役CEO 鈴木大輔
・本社所在地:大阪府大阪市北区
・設立日:2017年7月7日
・事業内容:「Study:大阪関西国際芸術祭」の企画・運営 / WEBメディア「ARTLOGUE」「Art Tourism」など企画・運営
■お問い合わせ先
株式会社アートローグ 広報事務局
担当者名:冨松・市川
メールアドレス:study-pr@artlogue.org
問い合わせフォーム:https://osaka-kansai.art/pages/contact